「耳垢が湿っている」「ワキ汗が服で黄ばむ」「親がわきが」などの条件に当てはまり、自分はどうやらワキガ体質だと気がついたら次に気になるのが「自分はどの程度ニオっているワキガなのか」ですよね。軽度なのか重度なのかの判断は自分では分かりにくいものです。
一番確実なのはワキガ専門のクリニックに行き、何千人もワキガの人を見てきた医者に診てもらうことですが、ちょっと勇気がいりますよね。 ちなみに病院やクリニックでは試験切開と言って脇を少し切ってみてアポクリン汗腺の量を見る方法やガーゼを脇に挟んで階段昇降などで運動をしたあとに医師がガーゼを嗅いでチェックする方法などがあるようです。 でも手術を考えていない段階で行くのはちょっと気が引けてしまいます。 そこで自分でも判断できるワキガの重症度をまとめてみました。
軽度のワキガ
- 朝塗ったデオドラントで1日匂いが気にならない。
- 耳垢は湿っているけどドロドロではなくしっとりしている程度
- ワキガクリームを塗っておけば人から指摘されることはない。
- 女性ならスソワキガやチチガなどの症状はない。
- 日常生活ならワキガ専用薬ではなく、普通の制汗剤でも抑えられる。
- 服の脇の黄ばみが強い方ではない。
- たくさん汗をかいた時、服の脇の部分に鼻を近づけて嗅ぐとワキガ臭がする。
中等度のワキガ
- 耳垢はべっとりネットリ、粘性があって伸びる。アメ状である。
- ワキガ専用薬で毎日ケアすれば日常生活は問題ない範囲。ただし汗をかく日は匂いをおさえられないことも。
- 脇の黄ばみが気になって白い服は着れない。
- かなり気を使ってケアをしているためストレス。
- 手汗、脇汗がかなり多い。
- 人に指摘されたことがある。
- デオドラントでケアしていてもたくさん汗をかくと脇に鼻を近づけなくてもフワッとワキガ臭が匂うことがある。
重度のワキガ
- 海外製などのかなり強いワキガ薬でないと効果を感じられない。
- 市販の制汗剤ではほぼなんの効果もない。
- 耳垢はキャラメルソースのようにドロドロしていて耳ダレが気になることも。
- 汗の量に関わらず常に自分からワキガ臭がする。
- 脇のケアをしても追い付かないほどの強いワキガ臭。そのため日常生活にかなり弊害がある。
- 手汗、足汗、脇汗など多汗症も併発している。
- 足の匂いもかなり強い。
- 服の脇部分の黄ばみはかなり強くて茶褐色になることも。すぐ黄色くなって落ちないのでそもそも白い服を買わない。
- 色つきの服を着ても脇部分の変色が目立つ。
耳垢の状態と脇の下のアポクリン汗腺の量は必ずしも関係しないと言われているので例外はあると思います。しかしワキガ体質の9割の人間は耳垢が湿っていると言われているので、耳垢が湿っていてシャツも黄ばむのならほぼワキガ体質でしょう。
病院やクリニックなどではガーゼを脇に挟んで汗を吸い取り、医師がその匂いの強さで判定します。
- ガーゼに鼻を近づけて臭ったら「軽度」
- ガーゼを持っているだけでフワッと臭ったら「中度」
- ガーゼを持っただけで強く臭ったら「強度」
私は手術前は中度のワキガ体質でした。デオドラントでケアしていれば普段は問題ないのですが大量の汗をかくとワキガ臭が出始めます。耳垢はねっちょり。学生時代は特に脇汗も多く体操服も黄ばむので自分で定期的に漂白剤に浸けていました。そのため汗が気になって体育や運動会など楽しめなかったなと思います。
ワキガ臭と汗臭さの違い
ワキガ臭と汗臭さは全く別の匂いです。この区別が付いていないと自分がどの程度のワキガなのか判断するのは難しいと思います。多汗症で汗臭くなっているのかアポクリン汗腺特有の悪臭なのかで対処方法は変わってくるからです。 汗臭さはエクリン腺の汗の匂いなのでサラッとしていてどんなに汗をかいても基本的に酸っぱい匂いです。 アポクリン汗腺からの汗の匂いはかなり独特で鉛筆臭、石油臭、惣菜臭、腐敗臭などと言われることもあります。 ただ、ワキガ体質の人は自分の匂いに敏感になる思春期の頃からずっとその体臭と生きてきたわけですから、「エクリン腺の汗の匂いが分からない」「みんな汗の匂いはこんな感じじゃないの?」と思っている人も少なくありません。ワキガは遺伝性なので家族の中でもワキガ臭は当たり前になっていることも原因の1つですね。
そこで重要な判断材料になるのが耳垢とシャツの黄ばみです。ネットリと粘性がある耳垢の人は高確率でワキガ体質です。しかし耳垢が湿っているからと言ってワキガであるとは限りません。耳の中にアポクリン汗腺はあるけど脇にはないと言う人が少なからずいるからです。 しかし脇にアポクリン汗腺がない人は脇の部分が黄ばむということはないので、シャツの黄ばみは脇にアポクリン汗腺があるという証拠なのです。 自分の匂いがなんだかよく分からなくなっているという人は目に見える部分からワキガ体質を判断してみることも大切ですね。
重度の人ほど自分のワキガ臭に気づかない
ワキガが重度であればあるほど自分の匂いが分からなくなる麻痺状態になっていることはあります。 脇のケアをすれば匂いを抑えられるレベルのワキガの人は無臭の状態を知っているのでワキガ臭がするとすぐに分かります。ワキガ臭の区別が出来ていれば匂い始めたタイミングでデオドラントを塗り直したり脇をふいたりとこまめにケアが出来ますね。 しかし重度のワキガの人はデオドラントが効かず、常に自分からワキガ臭が出ている状態です。こうなるとその匂いが普通になってしまい感覚が麻痺してしまうのです。ただ、重度のワキガになってくると部屋に充満するような強烈な刺激臭です。親や友人など誰かに指摘されたり苦情を言われることもあるはずなので、ワキガに気がついて必死でケアしているのに防げていない人の方が多いのが実情です。 重度のワキガではなくても、今まで親にも友達にも誰にも指摘されずに育つとデオドラントでこまめにケアする習慣がないため、自分の匂いが分からなくなってしまいます。社会人になって人の多い職場や接客業などに就き、そこで初めて注意され大ショックを受けるという悲しい事態になる人もいるのです。
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