ワキガかどうかは両親からの遺伝によって100%決まります。しかしワキガで悩むのは女性の方が多い傾向にあるという調査結果があるのです。一般的にはワキガで悩んでいる人の7割は女性であり、ワキガ手術を行うのも女性の方が圧倒的に多いのだとか。受け継いだ遺伝形質は男女平等なはずなのになぜ男女差が出来てしまうのでしょうか?
皮下脂肪はワキガ臭を強くする
女性は男性よりも皮下脂肪が多いですよね。特に思春期以降、第二次性徴を迎えて体つきが女性らしく変わってくると皮下脂肪も蓄えるようになってきます。アポクリン汗腺は皮下脂肪に刺激されて活発になるため男性よりもアポクリン汗腺が発達して匂いがキツくなってしまうのです。また、アポクリン汗腺は皮膚の下で綺麗に整列して1つの層となっていて皮下脂肪層とは分かれています。しかしワキガ臭が強い人ほどこの皮下脂肪層との境目があいまいでアポクリン汗腺と密着し混在しているという特徴があります。女性は皮下脂肪層が厚いのでアポクリン汗腺と脂肪が接しやすくなっているため余計にワキガ臭が気になってしまうのかもしれません。
女性ホルモンはアポクリン汗腺を活発にする
思春期を迎えると女性の体内では女性ホルモンの分泌が活発になります。女性ホルモンはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類で、この女性ホルモンの分泌量がワキガ臭を強くするのです。個人差はありますが初潮が早ければワキガ臭が気になり始めるのも早いでしょう。その後10代~30代に渡って女性ホルモンは活発になりますので、人生の中で最もワキガ臭が強くなります。一番匂いが気になってしまう時期ですよね。また、生理前や生理中も女性ホルモンが活発になるので匂いが強くなることがあります。いつもより匂いがキツいと思ったときは生理前であることが多いのではないでしょうか?
男性よりも匂いに敏感
女性は男性よりも匂いに敏感であると言われています。女性の脳の匂いを感じる部分の神経細胞は男性の1.5倍とも言われ、それだけ匂いを感じとる能力が高いと言えます。そのため、ちょっとした匂いでもすぐに感じ取って他人の匂いにも自分の匂いにも厳しい傾向にあるのです。ワキガで悩む人に女性が多いのもこのためですね。たとえ自分の匂いではなくても他人の体臭に敏感であるがゆえに「自分の体臭は大丈夫だろうか」と不安になりやすいのです。実際はそれほど強くないワキガでも手術を希望する人に女性が多いのも事実です。
女性は清潔思考が強い人が多い
女性は男性よりも清潔さや身だしなみに気を使いますよね。こまめに汗をふいたり、化粧室に入れば丹念に体の汗の匂いをケアしています。体臭は清潔さを保つ上で重要な指標となるのでワキガである自覚のある女性は人一倍大変な思いをして気を付けています。あまりに神経質になりすぎて自己臭症と呼ばれる神経症になってしまう人も女性に多いのです。
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